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アバンティBC/安西京子さん

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【第6回】アバンティブックセンター 安西京子さん

 

 

 ”寄せ集めの素人集団だったあの頃。

 
素晴らしい出会いに恵まれて今日の私があります。”  

 

 

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アバンティブックセンター 京都店
企画リーダー・一般書部門長

 

安西 京子

 
   

京都府出身。大学卒業後、関西を中心にスーパー展開するイズミヤ㈱に入社。グループ企業(株)アバンティブックセンターで理工書、学習参考書、コミックなど様々な担当を歴任し、書店部門の基盤を築いたメンバーの一人。熱意ある人柄から業界各方面との繋がりも多く、その人脈を活かし数々のイベントを実施し、京都書店業界を盛り上げる。現在は店長代行として、後継者育成にも力を注ぐ。

 
   
   
 (2009年4月取材当時)   
 

古都京都のメインターミナルJR京都駅を目の前に臨む商業施設アバンティ。その6階に店舗を構えるアバンティブックセンター京都店は、専門書も充実する550坪の大型書店。競合ひしめく激戦区で、圧倒的なリピーターに支持され20周年を迎えた。今回は“中核を担う女性幹部”にスポットを当て、同店の企画リーダーを務める安西さんに仕事への思いと取り組みについてお話を伺った。

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入社のきっかけと、当時の様子を教えてください。

キッカケはしょうもないんですよ。友人の付き添いで入社試験を受けたら、人事担当と阪神の話で盛り上がって意気投合しちゃって(笑)昔から本は好きでしたので、書店部門で働けるならと思い入社しました。 当時はイズミヤが書店部門を立ち上げて間もない頃で、社内の本好きを集めた素人集団だったんです。野菜や鮮魚、呉服の担当者だった人もいましたね。そんな素人がいきなりこの大きな店舗を持ってしまったから、大変でした。

 

 

どのようにして書店業務を確立してこられたのですか?

 
 
 ひたすら周辺の書店さんに通い詰め、棚を観察し、見よう見まねで棚を作っていました。あんまり通うものだから、そのうちに顔を覚えられ『あんた、よう来てるよなぁ』『そうですねぇ、勉強させてもらってます』といった具合にお話をさせていただくようになったんです。そんな師匠が何人かいまして、それはもう鍛えられました。この方々との出会いは私の財産ですね。 
 それから、お客様に教えていただくことも沢山ありました。専門書を担当していた頃、『素人なもので、何か教えて頂けるとありがたいです』とお客様に尋ねたりもしていました。皆さん詳しくて、それは丁寧に教えてくださるんです。よくよく話を聞くと大学の先生だったということも何度かありましたね。 
 周囲の人たちのお陰でなんとかここまでやってこられました。本当に出会いに恵まれた人生です。

 

 

 

 

 

今までで『これは当たった!』という企画を教えてください。

 学習参考書担当だった頃、常連の塾の先生に『ドラゴン桜』というコミックに色んな参考書が載っていると教えてもらい『ドラゴン桜に出てくる参考書はコレだ!』フェアをやったんです。まだコミック4巻が出たころで認知度も低かったのですが、バカ売れしました。それが編集部に伝わり、サイン本や色紙を頂くようになり、最終的にはご本人をお招きしてサイン会を開催するまでに発展しました。あれは嬉しかったですね。

 

 

最近のお仕事について教えてください。

 3年前から本格的にイベントを始めまして、現在は企画リーダーとしてサイン会や握手会の企画・運営をしています。昨年は 回のサイン会を行いました。やはり、イベントに来てくれたお客さんがニコニコと帰っていかれるのを見ると本当に嬉しいですね。またその他の仕事では、店長代行として後継者の育成も担当させてもらっています。叱る立場になって感じることは多々ありますが、やはり一番重要だと感じるのは『素直でいること』が成長の大きな要素になる、ということですね。

 

京都の書店員同士はつながりが深いという印象を受けましたがいかがですか?

 そうですね、深いと思いますよ。京都に対しての思い入れも強いですね。昨年、京都周辺の書店仲間で『京都水無月大賞』という、文庫本の埋もれた名作を紹介する賞を立ち上げました。現在広報として新聞社との交渉や他店との調整を担当しています。続けることに意味があるので、この2回目が正念場、是非成功させたいですね。

 

今後の展望と、全国の書店員の方々にメッセージをお願いします。

 お客様のニーズをいち早く察知して、先手を打つ売り場づくりをしていきたいです。その為にはPOPを活用して展示方法を工夫したり、新しいジャンル分け、例えば特定の年代や性別に向けた棚を作ってみるなど、やってみたいことが沢山あります。 
 全国の書店員の皆さん、この業界は本当に人手不足で担当者にどんどん負担がかかってしまうのが現実だと思います。我々の抱える悩みはきっと一緒です。どこかに楽しみを見つけて、「どうせやるなら楽しんで」という気持ちで頑張っていきましょう。

 

 

 

 

       
安西さんが手掛けたイベント&サイン会の数々  
       
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勝間和代さんをお招きした『1問1答勝間和代のワンポイントアドバイス』企画イベントでは、1人1分の設定だったので内心200分はかかると思っていたら、勝間さんの機敏さで、150人を120分で終わらせるという偉業を成し遂げたとのエピソードが。「恐ろしく頭のきれる方でした」と安西さん。

 

 

 

 

 

姜尚中さんの『悩む力』発売記念サイン会の様子。話題作の作家さんということで、沢山の読者の方が来店した。

 

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ここ京都店が舞台となった『エンキョリレンアイ』の著者、小手鞠るいさんのサイン会。本作品は12万部のベストセラーに!

 

 

 

 

安西京子さんのいちおし☆BOOKS

 
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 プリンセス・トヨトミ

 万城目 学(著)

 文藝春秋

 
  

 

【作品紹介】
五月末日の木曜日、午後四時のことである。大阪が全停止した。長く閉ざされた扉を開ける“鍵”となったのは、東京から来た会計検査院の三人の調査官と、大阪の商店街に生まれ育った二人の少年少女だった―。

 

【オススメ理由】
タイトルは「プリンセス」ですが、父と息子の絆の物語です。「大阪男子」はもちろん必読ですね。一気読み間違いなしの面白さです!

 
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  こちらの記事はDAIWA LETTER24号に掲載されています
   
 

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