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”店の形に正解はない、しかし、 |
答えを探す努力をやめてはいけません。” |
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ただ自分は営業より小売業向きだと思っただけです。読書好きもあって某大手書店の入社試験を受け、就職することができました。きっかけは大した理由ではないんですよ。でも書店員を続けている理由はあります。初めてお客様の探している商品を見つけた時の「ありがとう」の一言が忘れられません。分からないことだらけで正直キツイなって思っていた矢先のことでした。もうタイトルも覚えていませんがSA機器が発達していなかった頃の話です。目録と記憶を頼りに必死に商品を探していたのを覚えていますね。この言葉がなければ、今もこの業界にいただろうかと思います。お客様の方を向いて仕事をすることの大切さを最初に感じた出来事でした。
書店員6年目で、縁あってニューコ・ワンに入社し、翌年旗艦店である熊本三年坂店の開店準備室に配属されました。オープンに関ったのはこれが初めてで、商品の選別やレイアウトに携わりました。その後現場で法経ビジネス・人文・理工・PCなどのジャンル担当を経て、現在は本部で出版社との窓口として商品の確保や、業務の仕組作りとそのマニュアル化などの店舗運営サポートをしています。店舗勤務だった時は、ジャンル担当として、決められた枠の中で深さを求めたり、動きやすい環境を整えたりしていました。現在はあらゆる規模やジャンルに対応できる広い商品知識も必要になってくるので、とてもやり甲斐があります。
私が28店舗すべてを回るのではなく、各店を回る4名のフィールドトレーナーに現場の情報をいち速く収集してもらっています。商品部の役割は、あるべき品揃え、あるべき売場の形を整えること。お客様が探している商品を提供出来る店にしたいですね。そのため、売れる商品だけで構成するのではなく、より多くのお客様の要望に応えられるような仕組み作りを心掛けています。
その一つとして気を付けていることは、売れる商品を大量に平積みしすぎないこと。例えば、ワンピースの新刊が300冊入荷するとそのすべてを展開してしまう傾向が見られます。全部で30面しか置けない平台
にワンピースだけで10面置いてしまう。すると同じタイミングで出た他の商品の販売機会を逃す上に、それ
を求めているお客様をがっかりさせてしまいます。実は、売れる商品は10面置いても3面しか置かなくても、売れる冊数は同じなんですよね。大事なことは時間時間できちんと補充を行い、商品を売場にキープすること。商品が出てさえいれば売れる売場は作れるんです。
このような事例を本部でデータ化し、フィールドトレーナーに理解してもらい各店にフィードバックする。そこから現場の担当者が上手に自分の色に染めていってくれれば良いですね。その色のバランスを取るのが僕達の役目です。
平台には数多くの新刊が。売れる商品はある程度多く積み上げるが、やり過ぎない。
大事なことは「お客様の方を向いて仕事をしているか」ということです。もちろん皆さんその事を分かっていらっしゃるとは思います。ただ、忘れてしまうんですよね。人とのしがらみだったり日々の実務の中で。現場にいると、大量に入ってきた本を何とか売り切らなければならない。もちろんこれは必要なことですが、「お客様が何を求めているか」を気にしなくなるとだめになる。今はアマゾンで注文するとその日のうちに本が届き、送料もかからない。それでもお店に来て下さる。その意味を考えないといけない。店の形や商品に正解はないんでしょうが、答えを探す努力をやめてはいけません。本部にいようが現場にいようが、その意識がブレなければ、いずれ道は開けると思って仕事をしています。
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熊本三年坂店をご紹介 熊本最大級1,200坪の売場面積には50万冊の品揃えのBOOKを中心に、レンタル DVD/VIDEO/CDや販売DVD/CD、リサイクルDVD/CD、CAFEや文具・雑貨も揃う。 コンセプト「大人のサードプレイス」 くつろぎの場である自宅(ファーストプレイス)と仕事場・学校など(セカンドプレイス)との移動の間に、趣味や仕
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書店員が選ぶおススメの本フェアの棚には、一冊一冊に、作中の印象的な言葉やオススメの理由を書いたPOPが。あれもこれも読んでみたくなる。 |
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