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”本が好きで、売りたいという |
意識を持って売り場作りをすれば |
必ず変わってくると思うんです。” |
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実は元から書店員というわけではなかったんです。書店員になる前は、SE(PC系の会社)をやっていました。でも高校の頃からずっとマンガは好きでしたね。実際に書店で働くようになったのは、そのSEの仕事を辞めてからです。初めは求人広告で見つけた書店で正社員として3年間働きました。そこで書店業務の一から教えてもらいました。その後、出版社で営業の仕事を経て現在のブックファーストへ入社しました。この職場に就いて今年で9年目になります。
書店員になりたての頃は右も左も分からなくて、失敗も多かったです。例えば当時売り上げデータとして必要だった「スリップ」を良く抜き忘れてしまったり、取次経由で発注しなければならない本を直接出版社に注文FAXを送ってしまったりして、「うちでは取り扱っていません」と返送されてきたり(笑)でも失敗だけでなく、嬉しかった事も沢山経験しました。
当時話題だった「スラムダンク」の売り上げアップに成功して、初め30冊位しか入荷できなかったのが、巻を増すごとに10冊、100冊…と増えていき、多い時には700冊位まで仕入れることが出来る程になりました。
コツというか、やはり一生懸命売れるように努力はしました。僕自身はPOP作りは苦手なのであまり作らなかったのですが、ディスプレイや商品の見せ方には特に気をつけるようにしました。逆に言うと商品の見せ方、並べ方次第で売れ行きも変わっていきますので、大切な作業だと思います。
やはり「ハチミツとクローバー」(※以下ハチクロ)の事が一番大きいと思います。元々、「ハチクロ応援団」みたいな書店員さん達がいて、その方々に声をかけられて自分も参加するようになったのがきっかけです。まだブレイクする前から大々的に販促を行ってその結果作品自体が有名になったのはとても忘れられない経験になりました。
いえ、自信は初めからなんて無いです。ただ、自分自身読んでみて「面白い」と思えた部分と、周りの「応援団」メンバーの熱意に自然と応援したいという気持ちが高まり頑張りました。
そうですね、出版社関係のイベント等で知り合う機会があり現在も情報交換をしたりしてお付き合いのある方は多いです。どこの書店かというのは関係なく、そういった書店員同士の関わり合いは大切にしています。
「寂しい」の一言ですね。やはり沢山の経験と、思い出の詰まった店ですから、渋谷店が閉店するのはとても寂しいです。次の京都店では渋谷店のように皆様に愛される書店になるように頑張ります。
やはり「楽しめる売り場づくり」をしているところはその売り場を見た瞬間に分かるんですよね。ですから本当に本が好きで、売りたいという強い意識を持って売り場づくりをすれば、どんな書店でも必ず変わってくると思います。気持ちが一番大切です。このことに関しては自分の店に関しても心掛けていきたい目標の一つです。
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