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ブックファースト/渋谷孝さん

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【第1回】ブックファースト 渋谷孝さん

 

 

 ”本が好きで、売りたいという

意識を持って売り場作りをすれば 
必ず変わってくると思うんです。”  

 

 

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ブックファースト渋谷店

 

渋谷 孝

 
   

東京都出身。1998年 株式会社 阪急リテールズへ入社。ブックファースト 渋谷店でのコミック担当を機に、数々の作品の売り上げアップに貢献。現在、渋谷店5階チーフを務め10月からは新規オープンとなる京都店での新たなスタートを予定している。書店・出版業界での人脈は広く多方面で活躍している。

 
   
   
 (2007年11月取材当時)   
 

「書店員」という枠を超えた仕掛け人。渋谷さんが手掛けるコミック売り場は、作家と読者との距離が近くに感じられるディスプレイが魅力的だ。今回は、書店員という枠を超え、数々の作品の仕掛け人となって「売れるコミック」を世に送り出し続けている渋谷さんにお話を伺った。

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書店員になられた経緯を教えてください。

実は元から書店員というわけではなかったんです。書店員になる前は、SE(PC系の会社)をやっていました。でも高校の頃からずっとマンガは好きでしたね。実際に書店で働くようになったのは、そのSEの仕事を辞めてからです。初めは求人広告で見つけた書店で正社員として3年間働きました。そこで書店業務の一から教えてもらいました。その後、出版社で営業の仕事を経て現在のブックファーストへ入社しました。この職場に就いて今年で9年目になります。

 

 

書店員になった当初のエピソードなどはありますか?

 
 
 書店員になりたての頃は右も左も分からなくて、失敗も多かったです。例えば当時売り上げデータとして必要だった「スリップ」を良く抜き忘れてしまったり、取次経由で発注しなければならない本を直接出版社に注文FAXを送ってしまったりして、「うちでは取り扱っていません」と返送されてきたり(笑)でも失敗だけでなく、嬉しかった事も沢山経験しました。 
 当時話題だった「スラムダンク」の売り上げアップに成功して、初め30冊位しか入荷できなかったのが、巻を増すごとに10冊、100冊…と増えていき、多い時には700冊位まで仕入れることが出来る程になりました。

 

 

 

 

 

売り上げアップのコツやポイントがあるのでしょうか?

 コツというか、やはり一生懸命売れるように努力はしました。僕自身はPOP作りは苦手なのであまり作らなかったのですが、ディスプレイや商品の見せ方には特に気をつけるようにしました。逆に言うと商品の見せ方、並べ方次第で売れ行きも変わっていきますので、大切な作業だと思います。

 

 

今現在、書店業界でご活躍されていますが、そのきっかけとなるような転機はありましたか?

 
 やはり「ハチミツとクローバー」(※以下ハチクロ)の事が一番大きいと思います。元々、「ハチクロ応援団」みたいな書店員さん達がいて、その方々に声をかけられて自分も参加するようになったのがきっかけです。まだブレイクする前から大々的に販促を行ってその結果作品自体が有名になったのはとても忘れられない経験になりました。

 

 

初めから売れる自信があってそのような働きかけを?

 いえ、自信は初めからなんて無いです。ただ、自分自身読んでみて「面白い」と思えた部分と、周りの「応援団」メンバーの熱意に自然と応援したいという気持ちが高まり頑張りました。

 

では日頃からそういった書店員同士の繋がりも多いのですか?

 そうですね、出版社関係のイベント等で知り合う機会があり現在も情報交換をしたりしてお付き合いのある方は多いです。どこの書店かというのは関係なく、そういった書店員同士の関わり合いは大切にしています。

 

今回、9月末に渋谷店が閉店、渋谷さんご自身も京都店へ移られると伺いましたが、現在の心境はいかがでしょうか?

 「寂しい」の一言ですね。やはり沢山の経験と、思い出の詰まった店ですから、渋谷店が閉店するのはとても寂しいです。次の京都店では渋谷店のように皆様に愛される書店になるように頑張ります。

 

全国の書店員の方々にメッセージをお願いします。

 やはり「楽しめる売り場づくり」をしているところはその売り場を見た瞬間に分かるんですよね。ですから本当に本が好きで、売りたいという強い意識を持って売り場づくりをすれば、どんな書店でも必ず変わってくると思います。気持ちが一番大切です。このことに関しては自分の店に関しても心掛けていきたい目標の一つです。

 

 

 

渋谷孝さんのいちおし☆BOOKS

 
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 リカってば!

 長谷川スズ(著)

 まんがタイムコミックス

 
  

 

【作品紹介】
「好きー?」「キライー?」「分からないー?」条件を付けたらキリが無いのが恋愛ならば、好きになってしまえばそんなことはどうでも良くなるのも恋愛の不思議。身長180cmの主人公リカと、平均値よりもやや小柄な男性 塚田宏朔が繰り広げる等身大のラブコメディー。 

 

【オススメ理由】
オススメの理由はズバリ「面白いから!」是非一度読んでみてください!

 
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  こちらの記事はDAIWA LETTER18号に掲載されています
   
 

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   ※記事中の情報は全て取材時のものです。                                                                               
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