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宮脇書店/萩原浩司さん

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【第7回】宮脇書店 萩原浩司さん

 

 

 ”「待ち」の書店ではなく「攻め」の書店へ。

 
なんでもやってみることが次へ繋がる第一歩”  

 

 

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宮脇書店 大阪柏原店
店長

 

萩原 浩司

 
   

大阪府八尾市出身。大阪工業大学で繊維について学び、卒業後は家業(織物屋)を手伝う。轟音を立てて生地を織っていく何台もの繊維の間を1日中駆け回る日々。業種転換を機に急きょ書店店長となる。2009年8月より業界紙 新文化『レジから檄(げき)』の連載を担当。大阪トーハン会の元部長でもあり、現在では地元関西の書店員で結成した「本真会」の事務局長を務めるなど、精力的に活躍している。

 
   
   
 (2009年9月取材当時)   
 

人口7万5千人。大阪府と奈良県の府県境に位置する柏原市。ここ柏原市に地域とのつながりを大切にし地元民に愛されている宮脇書店大阪柏原店はある。『古くからこの土地に住む人と新しくやってきた人とがうまく混じっている。田舎と新興住宅地の良いところを併せ持った町です。』と語るのは同店店長の萩原氏。地域に根差した書店を目指し、様々な取り組みを実施している同店の起業から現在にいたるまでの道のりを取材した。

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書店を始めたきっかけと、起業当時の様子を教えてください。

 家業である織物屋からの転業を考えた際に、とにかく『地域に根差した仕事がしたい』という思いがあり、一番良いのは書店だと思ったんです。でも、それまで機械相手に仕事をしていた人間がいきなり書店の店長を任されたものだから、接客なんて全く分からないんですよ。そこで、まずは話す訓練から始めました。1か月の本部研修はありましたが、その後はもう人に頭を下げて教えを請うしかない。会合があると聞けば頼み込んで参加させてもらい、分からないことをどんどん聞きました。軽くあしらわれることが大半でしたが、親切な人はいるもので、丁寧に親身になって教えてくれる人がいたんですね。その人達とは今でもお付き合いさせて頂いてます。

 

 

柏原店独自の取り組みを教えてください。

 
 pro7-3.jpgまず創業当時から行っているお客様感謝祭があります。500円以上お買い物されたお客様に抽選会に参加してもらうのですが、店頭陳列コンクールやPOPコンクールなどに入賞した際に出版社から貰った景品をお客様への賞品として還元しています。ゾロリやアンパンマンとの撮影会も人気です。オープン時だけ創業祭をするお店は多いと思いますが、継続して定着させることが大切だと思います。 
 次に月に一度のおはなし会です。今年でかれこれ13年目になります。大阪府でおはなし会を始めたのは当店が最初なんですよ。読書離れが進む中、読書好きのお子さんを育てる種まきになると思い、始めました。先日のおはなし会には60人もの人が集まって、すごく盛り上がりました。

 営業活動以外でも、地元の大阪教育大学主催の『つながるまちアートプロジェクト』という企画に参加し、店の看板に絵を描いて貰いました。この様に地域とのつながりを大切にしているところが当店の特徴だと思います。

 

 

 

 

 

他の書店にここは負けない!という強みを教えてください。

 『機動力』と『お客様目線』ですね。指摘されたことはすぐ改善して、良いと言われたことはすぐやってみる。スピードが命だと思っています。棚も、時代とともに流行やニーズに合わせてどんどん動かしています。棚は生き物だと思ってますから。棚が生きてるとお客様もそれに反応してくれるんです。

 『お客様目線』について具体的に言うと、当店では雑誌と書籍を分けていないんです。お客様の動線とゾーニングを徹底的に考えました。文庫本も出版社別ではなく作者順で並べています。 

 日々届く本を並べているだけじゃ勝ち目はないでしょう。「待ち」の本屋にはなりたくない。僕は「攻め」の本屋になりたいんです。

 

 

働く上で大切にしている事は何ですか?

 『”ワ”をもって尊しとなす』というのがわが社の社訓なのですが、この”ワ”には3つの意味があります。
 話…お客様との話(コミュニケーション)
 ワ…スタッフの和
 輪…地域との輪

 この3つの”ワ”を大切にしています。おはなし会を実行してくれているボランティアチームもこの考え方に共感してくれて『座・話和輪(ザ・ワワワ)』という名前を付けてくださっています。

 

 

 

 

       
宮脇書店大阪柏原店の取り組みをご紹介  
       
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萩原店長発見!

 

 

 

エコ活動にも積極的に取り組む同店は、売上金の一部が環境保護活動に寄付される布ブックカバーや、タピオカ粉を混ぜて作った土に返る持ち帰り袋を使用している。世の中の流れを敏感にキャッチし行動に移すまさに"攻めの本屋"

 

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 「鋼の錬金術師」のポスターに採用された柏原店スタッフの方のPOP!とっても目立ってます★


話題の「天地人」も空中ディスプレイとPOPでインパクト大!

 

 

 

 

萩原浩司さんのいちおし☆BOOKS

 
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 「心の基地」はおかあさん

 平井 信義(著)

 新紀元社

 
  

 

【作品紹介】
子どもの幸せを願うなら「意欲」と「思いやりの心」を育てよ! 「よい子」ってどんな子?、けんかは心の栄養素など、具体的な子どもの心の育て方を説く。1995年企画室刊の新版を再編集した一冊。

 

【オススメ理由】
子どもとのつながりを大切にしている著者の考え方が大好きで、私自身のバイブルです。誰に聞かれてもこの本を一番と言っています!

 
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  こちらの記事はDAIWA LETTER25号に掲載されています
   
 

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